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チリ:3つのケースに置ける人工妊娠中絶の合法化を国会が承認する

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8月2日水曜日、2回目のバチェレ政権(2014−2018)の大きなシンボルとなる新たなプロジェクトが国会によって承認されました。そのプロジェクトは、「3つのケース」に置ける「人工妊娠中絶の合法化」です。

 

1、母体の健康と命の危険性がある場合

2、胎児が子宮外で生存不可能な場合

3、レイプによる妊娠の場合

 

国会での採択後、バチェレ大統領はツイッターに「今日、私たち女性は失ってはいけなかった基本的な権利を取り戻しました。それはいつ痛みの時を過ごすのかということです。私は3つのケースを支持します。」と投稿しました。

今回の採択を受け右翼は、「3つのケースに限った人工妊娠中絶の合法化プロジェクト」命の権利」を神聖化する憲法に反しているとみなしています。

「憲法は生まれようとしている命を守ります。よって、このプロジェクトは憲法に反しており、憲法裁判所で行われる議論が合法的に行われることを望んでいます。」

2年間の議論を乗り越え、国会で採択された今回のプロジェクトは最終的に憲法裁判所で最終判断が決定されます。

 

チリにおける人工妊娠中絶について

 

チリでは、1931年から人工妊娠中絶の権利が存在していましたが、ピノチェット独裁政権が終了する6ヶ月前の1989年に、「中絶に繋がるような行為は実行してはならない。」と定める法律が制定されました。

この法律は中絶禁止を定めるだけではなく、法による処罰を与え、NGO団体 Miles Chileの情報では2010年から2014年の間に497人が人工妊娠中絶によって責任を負わされています。その内86%が女性、14%が男性でした。

今回の法律が制定された場合には、非合法だと知りながらも中絶を行っている年間約7万件の内の一部が刑を受けずに済みます。

このプロジェクトに関する議論は2年間行われました。1990年の民主主義到来後、中央左翼には複雑妊娠のケースに置ける中絶の合法化を提案するための力も政権もありませんでした。2014年5月、キャンペーン中に提示したマニフェストの内の一つであった合法化について、バチェレ大統領は議会に最初の発表を行いました。

2015年2月、社会党が法的イニシアチブを議会に提出しました。2016年3月、最初の立法過程で議会は3つのケースによる合法化を承認しました。すでに2週間前に採択の手前まで進展していましたが、キリスト教民主同盟の議員によって議論は後戻りとなっていました。

カトリック教会と右翼・左翼の保守派団体の反対により複雑なプロセスでしたが、国民の70%はこの 「3つのケースに限った人工妊娠中絶の合法化プロジェクト」に賛同しています。

 

 

 

引用: El Congreso de Chile aprueba la despenalización del aborto en tres casos | Internacional | EL PAÍS

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