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メキシコ:マグニチュード7.1の地震で多くの建物が倒壊した理由〜全てが地震の強度によるものではない

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住民や団体の証言によって、地震以前から建物に問題があったことが明らかになっている地震後のメキシコ。恵まれた地区で新築のマンションに住み始めたベルナルド・カバリェロさん夫婦の住居は築9ヶ月。入居からたった3ヶ月で夫婦は人生最悪の出来事に見舞われます。

9月19日の正午過ぎ、マグニチュード7.1の地震がメキシコの首都圏を襲いました。カバリェロさん夫婦の住むマンションは崩壊し、逃げ遅れた住人2人が命を落としました。建築を請け負った業者は、自然災害による出来事であり、とても残念に思うとメールを送ってきただけで、それ以外の説明も亡くなった人の家族への御悔やみの言葉もありませんでした。

 

重量超過

 

 

今回の地震で約4000棟の建物に被害が出ました。その悪夢は首都圏全土に広がっています。カバリェロさんは、高品質な材料で建設されたと説明を受けた新築のビルが、何故、居住不能になるまで崩壊したのか理解ができずにいます。

その状況に置かれているのは、彼らだけではありません。今回の地震後、建築に関する不規則性の訴えが多く行われ、メキシコ政府は地震によって影響を受けた建物をリスト化しました。しかし、未だ各ケースのチェックは終了していません。

その間、住民や市民団体は倒壊した38棟のビルや重大な被害を負った建物には元々異常があり、揺れにたいして脆弱になっていたと表明します。

 

アルバロ・オブレゴン236の犠牲者の救出

 

例えば、いくつかの建物は屋上に携帯電話の信号を受診するアンテナや大きな広告を設置していました。それらは、2010年から法律で禁止されている上、設計上耐えられる重さに5トンから20トンの重量が上乗せされることになります。その結果は地震後の状態で明白になりました。

都市景観救済と復興基金のホルヘ・カルロス・ネグレテ・バスケス代表のコメントです。

「倒壊したビルのうち少なくとも2つは大きな広告を屋上に設置していました。破損した他の50棟も屋上に大きな広告があります。建築家の話によると、ビルの設計は特定の重量を想定して行われますが、大きな広告は建物の安定性を変化させてしまいます。よって、倒壊または破損した建物は負荷重量に耐えられるような設計ではなかったと考えられます。大きな広告の重さは約5トンから7トンであり、高さは2階分になります。建物の安定性を歪めるには十分な大きさです。」

 

 

現時点で把握できている、屋上に広告またはアンテナを設置していた倒壊ビルは、バジェ・ノルテのビアドゥクト・ミゲル・アレマン通りとトレオン通りの角のビル、タクスケニャのチェーン店ソリアナの支店、オブレラのチマルポポカ通りとボリバル通りの角の縫製工場の3箇所です。

住民と市民団体の訴えに対して、何が起きたのかを検察が全体的な調査を行なっています。

 

改築

 

建設に使用された材料の低品質と本来の設計を無視して建てられた点にも問題があると、住民は告発します。1985年の地震で構造に深刻な被害を受けた建物も解体されずに放置されていました。そのうち幾つかは改築され、高級住宅街の新築ビルとして再売却されました。

32年前の地震後、建築法の見直しが行われ厳しく改正されました。例えば、12000人の死者が出た地震の被害を防ぐために4階建以上の建設が禁止されました。しかし、その法令は何度も変更し、1階または2階建に耐えうる強度しかない基盤の古い建物の上に更に上階が建設されるようになったのです。

 

Sobre la escuela Enrique Rébsamen, donde murieron 19 niños, se construyó un departamento de lujo.19人の生徒が命を無くしたエンリケ・レブサメン学校

 

更に重大なケースは、19人の生徒と8人の大人の命が奪われたエンリケ・レブサメン学校の倒壊です。学校があるトラルパンの自治体の代表団は、倒壊した建物の一部の不法な増築を承認した以前の役人を避難しました。学校の建物には、オーナーが居住していた階が無許可で増築されていました。

調査の一部には、解体される対象であった建物が再売却された際に、外装の改築だけが行われたのか、構造的な補強が行われたのかの分析が含まれています。

 

法律

 

なぜ、このような不正が認められたのでしょうか。その理由として、街を救済する市民団体は、メキシコ中心部の建設の監視が十分ではないからだと考えています。

 

Uno de los edificios residenciales dañados por el sismo.

 

1つの例が、高層ビルと商業開発による地区への影響の調査が少ない点があげられます。メキシコシティーの行政は、主要建設だけの監督を行います。

建設規模が1万メートル以上でなければ、行政は介入せず、直接代表団とのやり取りになります。しかも代表団は、全ての建設をチェックするためには従業者が足りないと言います。

問題点はそこにあり、監督不足によって建設されたビル、家屋、商業施設が存在し、その結果、現在、避難施設や親戚、知人の家での生活や路上生活を余儀無くされている多くの住民がいるのです。

 

 

情報源: Las razones por las que colapsaron tantos edificios en Ciudad de México (y no todas son el terremoto) – BBC Mundo

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