チリ:貧困層の家族の社会階級が上昇するまでには6世代かかる

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OECDは、チリを「とても低い可動性と、とても高い不平等の社会」と評価した。しかも、OECD加盟国では「社会的可動性が無に等しい」と表明する。

「チリにおける社会地位上昇は停滞している」

先週の金曜日OECDによって発表された網羅的な調査によって明らかになった結果である。

貧困家庭出身の子供が中程度の収入を得るまでには6世代かかるという。社会の極端な貧困層10%に当てはまる家族が中流階級に到達するまでには180年の時が必要となる。

OECD加盟国内においては、収入、専門職、学歴レベルに至ってまで世代間で引き継がれるようになり更に社会的可動性が減っている。調査対象となった加盟国内では、社会階級の一番下の出身者が中流階級になるには5世代の経過が必要になる。

しかし、デンマーク、ノルウェー、フィンランドとスイスのように社会不平等が低く、可動性の高い国々では3世代から4世代で貧困層から中流階級に移動することができる。

コロンビアは極端な例で、非常に不平等な社会状況からして、貧困層から中流階級に実際になり得る可能性には約12世代、300年の時を必要とし、ブラジルやその他南米の国々では約9世代経過するという結果になっている。

チリの6世代はフランスと同レベルで、最も可動性が低いのが「上流階級内」と「下流階級内」である。

調査対象となったOECD加盟国24カ国中16カ国において、下流階級出身の子供の僅か17%が、大人となった時に高収入を得られる社会階級に辿り着いている。

そして、最も高所得階級の子供達の約42%は変化なくその地位に留まっている。

時の経過に伴い、平均値への回帰という現象の影響で高所得家庭の収入は減少し、低所得家庭の収入は中程度まで上昇すると言われるが、それが起きるまでには多くの年数を要する。

 

チリの状況

チリで調査対象となった市民の半分以上が親の経済的状態と学歴レベルが子供が社会的に上昇できる希望を描くために本質的に必要であり、その条件が揃わない限り社会と収入の可動性は不可能に近いと答えた。

この答えからOECDは、「世代間の可動性が衰え、最終的には親世代の資産が子供の社会的地位を上昇させる重要なファクターになっている認識がある。」と仮説をたてる。

また、「自分の人生の終末期以前に自らの財政状況を改善する可能性に対する悲観的な考え方が成長している」と指摘する。

 

OECDの報告

この状況は市民と国との関係に直接的な影響を与える。

「社会的地位上昇の破壊は政治的、社会的に重大な結果をもたらす可能性を秘める。一方で、平等な機会の可能性は社会衝突の発生率を軽減し、地位の可動性は経済的不満と社会階級の戦いを弱めるようにできている。」

よって、停滞している社会は変化への希望を与えず、不利なグループには排除されている気持ちが生まれる。その気持ちはグループ内の団結を助長し、有利なグループとの分裂の気持ちを強める。

このように地位上昇の可能性の低さは、経済的に不利な人々に「発言に重みが無い」と感じさせ、民主主義への参加を弱らせる事に繋がる。

上昇への可動性の低さは反政府意識を強めるきっかけになり、平等で能力主義の政治システムに対する保証を減少させる。

 

 

参考情報: Seis generaciones para que una familia chilena suba en la escala social | Emol.com

参考画像:estatus social

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