何故チリは肥満大国になったのか~その鍵は肉の消費量にある

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FAOの最新報告によると、チリはOECD加盟国中2番目に高い肥満指数を保持する(1番は米国、成人人口の40%が肥満)。チリの15歳以上の国民の34,4%が肥満を患っている。

FAOの食物に関連するデータで、ここ50年間でチリ国民の肉の消費量が1963年の年間29kgから1013年には85kgに増加している事がはっきり分かる。

「国の経済成長が週に2回だった肉の消費を、毎日の食卓に上るように変化させ、一度に食べる量も100gを超えている。」と、1960年代からの食べ物の変化に関する研究を行なっているRicardo Uauyは説明する。

世界銀行によると、チリの1960年の一人当たりのGDP532米ドルであったが、1990年には2.500米ドル、2017年には15.346米ドルまで増加した。

「人は、手にできなかったものを評価する傾向がある。生産工程が高額な肉はいつの時代も高価で、そのため、収入の低かった以前は購入するのが難しかった。しかし、今はその時代とは違う。」と、1960年代にはチリの小児の37%が栄養失調であった事を思い出しながら、栄養と食物技術研究所の調査員は理論づけた。

Uauy研究者は、赤身の肉には他の食物では摂取が難しい亜鉛と鉄が豊富に含まれるが、飽和脂肪酸も多く含まれ、それがあの独特の味わいを与える。食べ過ぎによる体への蓄積と運動不足が関与する高血圧やLDLコレステロールの増加、心筋梗塞や脳梗塞の危険性を指摘する。

しかも、チリ人はビーフステーキにポテトフライ又は米を付け合わせるのを好み、サラダの存在を忘れる事が多い。低価格で手軽に手に入るジャンクフードの増加によって、野菜の消費量は以前よりも減少している。

ベルギーのLovaina大学の講師によると、第二次世界大戦後、食物の工業化が進み「ジャンク」と呼ばれる過剰に加工された食品が普及し始めた。人々はコカコーラと揚げ物を食べられる身分である事を見せたがり、その傾向は世界中に広まった。

チリは、流行りに対して見解を述べる国ではないため、その影響を多く受けた。生産が難しい自然的な食物よりも、加工食品はどんどん低価格で作られていった。

チリ栄養士会のPablo Castroは、チリ人の肥満の原因はマーケティングにもあるという。例えば、食べる事で快感を得られるとなると、体に必要だからというよりも、欲するから、刺激を得られるから食べ物を買うという衝動につながる。

「チリ医療雑誌」に掲載された研究によると、チリ人10人中3人が腹部に脂肪を多く蓄積し、インスリン抵抗性を示す変異体を持っている。しかし、その変異体と肥満の直接的な関係性があるということではないと、Austral大学医学部のAna María Leiva講師は説明した。

 

 

 

参考情報:Por que los chilenos nos pusimos obesos

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